香川県三豊市    神田桃園

こんにちは! 香川県三豊市の神田桃園三代目です。

 神田桃園は、海の神様で有名な金毘羅さんの西側、海抜100メートルの山の上にあります。

 私が就農して、もう四十年になります。私の祖父の代に分家したようですが、祖父が明治のガンコ者だったらしく、私の父はだいぶ苦労したようです。父の代から山林を購入しては、開墾して、家族力を合わせて、面積を拡大してきました。

今では、地域の皆様の協力を得て、桃づくりに専念しています。

 

 

農業は生産活動そのものが生活であり、生活そのものが生産活動です。

 

     桃を育て 桃に育てられ  それが、農民の人生


神田桃園のこだわり


 自然の美味しさ

桃の樹の持っている生命力を最大限生かす為、大きく伸び伸びと育てています。

だから、桃の生育生理や天候の変動に対してとても安定しています。

また、桃の樹も弱剪定栽培を取り入れている為、桃の実を付ける枝も短果枝が多く、葉で作られた同化養分が、早くから果実に集積されます。

 この弱剪定栽培が、「自然の美味しさ」を追求する一つ目の基礎となつています。

 

桃園は全園、南向きの暖傾斜地です。 一番大切な朝日のブルーの光線が葉緑体のクロロフィルの分子を刺激してくれます。

もちろん、樹の回り360度・太陽光線はたっぷり当たります。

 

桃畑では、三十年以上草生栽培を続けています。除草剤は使用しません。

 若いときは、味を良くしたり、アミノ酸分子が横に連なったものがタンパク質だからといっては

肥料や水や樹の伸びようとする勢いで大きな果実をとることにこだわっていました。

 今は、有機質肥料を発酵させたぼかし肥を中心に、アミノ酸液肥など、慣行栽培の半分、年間N成分で4㎏/a以下に抑えた、減肥栽培に取り組んでいます。

 いわゆる桃の樹に桃を作って貰うこの減肥栽培が、私の理想とする 「自然の美味しさ」の二つ目の基礎となっています。

 

 葉の光合成も、葉色が濃い緑色よりうすい若竹色の方が、合成能力も高く、チッソの消化も良いように感じています。

 土壌の排水も良く、肥料養分も少し不足するぐらいが、 細根の根毛の働きを活発にしてくれるみたいです。

 昔から、桃は貯蔵養分で作れと言われて来ました。貯蔵養分が、すべてといっても過言ではないと思っています。桃は、開花から収穫までの期間が他の果樹に比べて短く、特に果実の大きさを決める細胞数は、四月初旬の開花から三週間で決まるといわれています。

 貯蔵養分から新生養分に代わる養分転換期は五月上旬です。また、貯蔵養分は果実の細胞分裂だけでなく、果実発育にもっとも働く果実付近の新梢の若葉も貯蔵養分で作られます。養分転換期をスムーズに移行する為にも貯蔵養分はとっても重要な働きをしています。

 その貯蔵養分を最大限に生かすために、摘蕾を徹底しています。12月から3月にかけて

桃の蕾を間引いています。一つの花を咲かせるのに、葉10枚作る養分がいるといわれています。また、山梨県果樹試験場栽培部長の富田先生も受精するまでの結実調節が核割れなどの、果実影響が一番少ないと述べています。

 この徹底した摘蕾作業が、三つ目の 「自然の美味しさ」 を追求する基礎となっています。

 

 また、それ以上に、私が今までの経験から、桃栽培で一番重要な点は、「頂芽」と「胚乳」だと思っています。

これに関しては、後日報告します。

 

 桃の樹は、人間が手を加えなくても、少し手伝ってやるだけで、自然に内から湧き上ってくるように、桃の実を作ってくれます。

  今は、桃の樹を見守ってやる  そういった心境です。

        「自然 力 9割  人間力 1割 」

 だから、省力でなくて 小力で桃がつくれるのです。

 

 それでも、本当に手を掛けなければいけない所には手をかけます。桃栽培には、大胆さと繊細さが必要です。弱剪定と摘蕾と減肥料が栽培の基本ですが、要は桃の生きようとする力の邪魔をしないことです。

 これは、全国大藤会の秋山さんから、教わりました。大藤会に出会わなければ、マニュアルどうりの作り方から、ワンランク上に登れなかったと思っています。 

 果樹栽培は土地とか天候とか自然条件に左右されますし、桃は生き物ですから、365日桃に全神経を注いでいます。

 

 人間中心の考え方から、自然(桃)と共に生きる喜びを味わう。私はプロテスタントの信者ではないけれども 「天職」 という教えが身をもって理解できるようになりました。

 

 

 

    山の頂上からは どんな景色が見えるのか   登って行って、山の頂上にたどり着いたら 「何があるか」 って~

         

         また、向こうに山があるだけさ!

 

                              Blessings of nature    桃と共に   

 

 

 


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