桃園・四季の便り 3月号 2016

 3月5日 最高温度 22,4°C  4月上旬の気温です。畑の白モクレンも、昨年より11日早く開花始めです。

 そして、3月8日には八分咲きになりました。

 

 

昨年の台風被害樹の片付け、抜根、そして、新しい苗木の植え付け。2月末までかかって、やっと終わりました。

桃の改植 91本、目接ぎ苗移植 51本 。合わせて、合計142本植え付けました。そのうち、130本は自家育成苗です。 植え付け後、白紋羽病予防のため、フロンサイドSC 500倍で灌注しました。

 桃の植え付けは、息子が手伝ってくれました。私と家内とでは、とても改植出来ませんでした。

 

 

私の、桃の樹形・仕立て方は、岡山自然流 大藤式です。基本的には、桃の樹と根に任せます。1本主枝になろうが、2本主枝・3本主枝・4本主枝になろうが、また、桃がどの枝を主枝候補に、伸ばしてこようが対応していきます。そして、桃の枝を自由自在に、好きな方に伸ばすこともできます。それも、あくまでも桃の意向に添ってですけど。

 

 要は、2年・3年で骨格を完成させようとしないことです。樹齢に合わせて、仕立て方を変えていけばいいことです。

4~5年生までに5~6本の主枝候補枝、5~6年生で3~4本の主枝候補枝、6~8年生で亜主枝候補確立というふうに、樹齢・生育相に適した樹形に変えていけばいいのです。

 

桃の樹形・仕立て方は、岡山自然流 大藤式が基本ですが、「2本主枝・2本亜主枝・それに適宜側枝配置仕立て」・「4本主枝に側枝仕立て」・「斜立3本主枝仕立て」など、品種・土地条件などによりいろいろ試験していきます。

 

 

 果樹栽培の最終目標は、りっぱな樹形や豊壌な土づくりではありません。高品質多収を連年続けることです。それも、若木のうちから、高品質多収です。その為に、大藤流に取り組んでいるのですから。

 大藤流に出会えて、本当に良かったと思っています。ありがたいことです。

 

花は咲かなくても~ほとけの座

春の七草のひとつ、ホトケノザの花です。きれいな赤紫色の唇のような形の花が、台座の上に円を描くように咲きます。そんな花とは別に、濃い紫色の小さな球形のものがあります。これらは蕾ですが、「閉鎖花」と呼ばれ、待っていても開くことはありません。

 ふつう、春に虫を引き寄せるきれいな花を咲かせますが、春を過ぎるとほかの花の花粉がついて、きちんと子孫が作れたか心配になって来るのでしょう。「閉鎖花」を作り始めます。蕾の中で、自分の花粉を自分のめしべに付け、確実に子孫を残します。自分と同じDNAのものしか作れませんが、もしもの時の、保険をかけているのです。

 ホトケノザは、大きな花を咲かさなくても、甘い蜜や、いい香りを出さなくても、確実に子孫を残せる「閉鎖花」という、仕組みを持った植物なのです。

 

桃の摘蕾(花のつぼみ除け)作業です。

 私の場合は、葉芽と花芽が1:1程度になるように、花の蕾を残しています。短果枝なら先端に1個、中果枝なら基部、長果枝なら基部と中ほどの袋掛けしやすい位置に残し、すべての複芽を1つにしておきます。

 

昨年の12月から始めた摘蕾作業ですが、短果枝が多いので、すごく手間がかかります。弱剪定に摘蕾は必須作業です。

 蕾の先端がもうピンク色になっています。早い品種では、一輪二輪開花始めています。

 開花は昨年より、2~3日遅れそうです。

おしりに火が付いています。チンガレ・チンガレ!